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街場のメディア論(内田 樹)


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3月11日を機にメディアに対する考え方が変わった。
それまでも世の中に変わる潮流は出来ていたとは思う。
ただ、マスメディアはそれを認め辛かったはず。
自分で自分の首をしめることになるから。
しかし、この日を境に誰もが認めざるを得なくなったのだろう。

しかし、なぜマスメディアはダメになったのか。
「なんとなくそう感じる」とは言えるけど、それ以上にロジック立てて説明できなかった。
ネットが台頭してきたから、新聞の情報はネットでも見ることはできるから・・・
説明としては十分とは言えない物しか僕の頭では考えられない。
要は、これ自体もマスコミの受け売りの理論。
そのもどかしい部分を整理するために、この本はうってつけです。

本書の中で特になるほどと思ったこと。
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●変化のみを切望するのがマスメディア
 「社会制度は絶えず変化しなければならない。
  それがどう変化すべきかは市場が教える」 がマスメディアの考えの根にあるものだと。
 
 なぜなら、変化する→皆が情報を求める→メディア購入者が増えるということにつながるから。
 「変わらないでいい」と訴えるマスメディアが存在しないことその証拠の1つだと著者は言う。 

 たとえば教育の世界。
 これは変化(市場原理)のそぐわない領域。
 毎年ころころと制度や内容が変わることは好ましいわけがない。
 
 実際は、「自分で考えること」を求めてゆとりある教育制度を求めてみたり、
 試験スコアが世界レベルで下がるとみるや「脱ゆとり教育」を求めてみる。
 それがマスコミ。そして、それを鵜呑みにする我々。 

●世論を代表していると思っているだけのマスメディア 
 世論=誰でも言いそうなこと
 だから、誰も証明しようとしない(自説に命をかけることはしない)し、
 誰もが言うはずのことだから味方が多い分、攻撃的で粗雑な論調になるの。 

 自民党に対して批判していた内容と
 民主党に対して批判している内容とのレベルが同じ
 (些細な金銭トラブル、議員が移動中に寝た というレベル)からもなるほどと思う。

●自分達の存在理由を証明出来ないマスメディア
 自分達の存在感が低下している理由を
 ネットの存在の高まりや制作費が少ないことを理由にし、
 根本的に自分達の発信している情報にどのような価値があるかを考えていない。
 
 「ブログやtwitterがある。だけどテレビ/新聞が必要なんだ」
 と身を持って証明しようと頭をひねり訴えることをしているテレビ局なんてないです、確かに。

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★注意
これらは当然にしてソーシャルやミドルメディアにもあてはまること。
今、ようやくその価値が社会的にも認められた。
しかしこれに甘んじて自身の存在理由を考えなくなったり、
提供する情報が今のマスメディア然としたものに凋落すれば
たどる道は同じになるのだと。

つまり、情報の媒体が何であるのかということ(マスかネットか など)が問題ではなく
全てのメディアに共通する。
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従来のマス(テレビや新聞など)のみを頼りにする生活から
ソーシャルメディア(twitterやfacebook)やミドルメディア(ブログ)などに
シフトしても問題なく生活できるのだと気づいた人が多いのではないだろうか。

一方で、ソーシャルやミドルメディアに頼る際には、
その情報受領者に一定の判断力や知識が必要でもあります。
実際にデマや誤情報がtwitterなどを経由して出回ったことからも分かります。

我々が面白おかしいデマや、見ていてつまらない芸能ニュースしか
求めない知的レベルにとどまれば、
ソーシャルメディアもミドルメディアもそういった情報が占めるようになるんだろう。
我々が高い知的レベル、好奇心を持ってこれらの新興メディアに接するならば、
それに応えられるメディアとしてさらに進化していくのであろう。


メディア論を整理するのにはうってつけの良書だと思います。
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テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

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